【公式資料で判明】特別区はホワイト!残業時間が少ない理由【ランキング付】
特別区に興味はあるけど、働きやすい職場かな?
残業の多さとか、本当のところどうなのか心配…
本記事は、特別区を目指すあなたが抱えるこんな疑問や不安にお応えする記事です!
実は特別区、想像以上にワークライフバランスに優れた職場環境なんです。
そこで今回は、現職人事の声や公式資料などの確度の高い情報をもとに、下記の内容を一気にお届けします!
この記事で分かること
- 23区の残業時間ランキングを大公開
- 人事の声や公式資料から職場環境を深掘り
- なぜ特別区が残業の少ないのか根本理由を徹底解説
この記事を読めば、特別区の職場環境や働きやすさを実感できるだけでなく、特別区が他自治体と比べて残業が増えづらい構造的要因まで分かるようになります。
一方で、SNS等ではよく「〇〇区はブラック」「実は激務」などの書き込みも見かけます。
(あなたも見たことがないでしょうか?けっこう心配になりますよね…)
そんなネガティブ情報の真偽についても、記事後半でしっかりとお伝えしていきます。
それでは早速、特別区の残業時間の実態から見ていきましょう!
【定時に帰れる】残業時間が少ない区ランキング!
まずは、特別区の残業時間の実態を見ていきましょう。
各区には人事行政の運営等の状況の公表に関する条例が定められており、この公表資料を見ると、職員の「平均給料」や「時間外手当の支給額」が分かります。
そこから逆算することで、各区職員の残業平均時間を概ね試算することができます。
その試算によるランキングは下記のとおりです。
特別区全体の平均残業時間は月平均10.4時間程度です。
これは、民間企業の平均残業時間(約21.9時間/月)の半分以下という驚きの数値(民間企業の平均残業時間は毎日新聞2024年1月15日版を参照)。
具体的に比較してみると、
- 民間企業:月21.9時間≒年間263時間の残業
- 特別区:月10.4時間≒年間125時間の残業
つまり、特別区の方が年間で138時間も残業が少ない計算になります!
また、ランキングを眺めると、他にも重要なポイントが見えてきます。
ポイント
- 上位区はほぼ残業の習慣がない(上位5区では月平均6〜7時間程度の残業で、1日あたりに換算すると20分程度)
- 区による差が小さい(18区は月12時間以下の残業に収まっている、中位8区(9~16位)内の差は月2.6時間程度)
- 民間との圧倒的な差(23区すべてが民間平均より残業時間が少ない)
「公務員はワークライフバランスが取れそう」とよくいわれますが、実際に数値として裏付けられる結果になりました。
しかし、実際の職場の雰囲気はどうなんでしょうか。
数値だけでなく実感として、ゆとりがある職場なのでしょうか?
その点について、以下に詳しく見ていきましょう。
【公式から引用】現職人事が明言!「残業少なく休みも取りやすい」
そもそも、先ほどの特別区の数値は本当なのでしょうか?
例えば、実際に働く区職員はどのように感じているのでしょうか?
実は各区の人事担当者も「残業が少ない」と明言しています。
実際、筆者が入手した近年の「5区合同説明会」資料にあった人事の声を引用します。
人事の声
- 豊島区「3部署経験したが、基本的に定時で帰れています」
- 世田谷区「ワークライフバランスデーがあり、定時退庁を心掛けています」
- 渋谷区「部署にもよるが繁忙期以外は残業ゼロでした」
これら職員の声から、実際にホワイトな職場環境が想像されます。
ただし、これは特別区の仕事が楽だからというわけでは決してありません。
むしろ特別区の仕事は、
- 全国に先駆けた先進的な施策が多い
- 多様な区民ニーズに応える必要がある
- 首都東京の中心として全国的な注目度も高い
このように、やりがいと責任のある仕事ばかりです。
しかし、それでもなぜ、特別区は残業が少なく抑えられているのか?
その理由を紐解くカギを、次でご案内しましょう。
【仕組みを知る】区資料で言及された残業が発生する「3大要因」
残業とは、そもそもどんな要因で引き起こされるものなのでしょう。
荒川区の公式資料によれば、職場での残業要因は以下の3つに分類されます。
残業の主要因 | 関連度 |
---|---|
時間的制約 | 約80% |
突発的業務 | 約15% |
人員上の制約 | 約5% |
この3つの要因に対して、特別区では、
- 最大の要因の時間的制約については、先進的な業務改革で対応
- 残りの要因については、そもそも起きにくい環境が整っている
という強みがあります。
以下で詳しく見ていきましょう。
【残業が起きる要因①】時間的な制約が厳しい(ムチャな納期など)
3つの残業要因の中で、最も大きな影響を持つのが時間的制約の厳しさです。
民間企業では、
- 取引先都合の厳しい締切を要求される
- 上司から急な指示で会議資料を準備
- そもそも毎月のノルマがきつ過ぎる
このような理由で残業が発生しがち。
公務員の職場でも、成果主義が浸透した昨今、自治体によっては残業が常態化しています。
しかし特別区の場合、以下のような取組が全国に先駆けて進んでいます。
特別区における「残業」の特徴
- デジタル化による業務効率化の推進
- ワークライフバランスデーの設定
- 部署間での業務量の平準化
もちろん、議会対応や予算編成の時期など繁忙期は存在します。
しかし、それもあらかじめ考慮した上で、計画的に対応する風土が醸成されているのです。
【残業が起きる要因②】突発的業務が発生(公務員は緊急時に備える)
公務員は非常に「計画」を大切にする仕事であり、民間企業に比べると突発的な業務は発生しづらいのが特徴です。
とはいえ、以下のような場合は例外です。
残業が発生しやすい突発的業務
- 大規模災害への対応
- 感染症流行のような緊急事態
- 区民の安全に関わる突発的な問題
このようなとき、公務員こそ区民のために前線で働く必要があります。
昨今では、コロナ禍での公務員の奮闘ぶりは記憶に新しいですね。
しかしこれは逆にいうと、常に余裕をもった人員配置が重視されていることを意味します。
そして、余裕をもった体制を整えているため、通常期の残業を少なく抑えることができるのです。
◆補足◆
しかし、ひとたび緊急時となればブラックなどと言っていられないですし、公務員に強い公共心が必要なのは事実です。
公務員現場にはやはり「利他」の心をもった職員が必要なので、あなたも自分自身にその志があるか、常に問いかけてみてくださいね。
【残業が起きる要因③】人員上の制約が厳しい(人不足の国ニッポン)
特別区以外の公務員、特に地方の市町村役所などでは非常に残業が多い場合があります。
実際、地方自治体では以下のような深刻な状況が報告されています。
- 募集をかけても応募が集まらず、慢性的な人手不足に
- 若手職員の早期退職が増え、業務引継も困難に
- 特定の職員に業務が集中し、残業が常態化
「ブラックで、人が全然いなくて大変」という声を聞いたことがある人は多いはず。
しかしこの点、特別区は非常に恵まれています!
なぜなら、次のような状況があるからですね。
特別区が恵まれている点
- 全国の多くの自治体が人口減少に直面する中、23区の生産人口は堅調に推移
- 新卒採用(Ⅰ類)、経験者採用ともに活発な採用活動が継続
- 待遇面での競争力も高く、優秀な人材が集まる
現在、社会のあらゆる局面で人材不足が問題となっていますが、その点、特別区は非常に恵まれた稀有な労働環境であるといえるのです。
【受験生の不安】それでもSNSで不安になる受験生の疑問に答えます
しかし、SNSには現役公務員や特別区職員を名乗る人のネガティブな投稿が躍ることもあり、不安になっている人もいるかもしれません。
でも実際には、センセーショナルな声が拡散されやすいSNSの特性の影響が大きいのです。
そこでここから、受験生が多く抱く不安や疑問を解消すべくQ&Aで答えていきます!
気になる質問やモヤモヤしていることがあったらぜひ、目を通してみてくださいね。
【Q1】統計に表れない「サービス残業」があるんじゃないの?
絶対にないとは言い切れませんが、レアケースであると考えられます。
なぜなら、以下のような要因があるから。
特別区が恵まれている点
- サービス残業はそもそも法律違反
- 特別区は社会的な模範を示す立場にある
- 労働組合の活動も活発である
社会全体に対して「範を示す」のも公務員の大切な仕事です。
だからこそ、残業を減らす取組を積極的に進め、必要な残業には適切に残業代を支給しています。
このような職場の性質上、サービス残業が定着している部署は極めて少ないといえるでしょう。
【Q2】区には「激務部署」もあるって聞いたけど大丈夫なの?
これも正直、絶対にないとは言い切れません。民間と同じで、以下のような状況も存在するでしょう。
部署・業務に関する状況
- 部署による業務量の差は存在する
- 繁忙期が続く部署もある
- 個人と業務の相性もある
ただし、特別区では部署の入れ替わりが多く、2~3年程度で異動することも日常茶飯事です。
たしかに、一時的に大変な部署に当たるリスクはゼロではありませんが、民間のように「ずっとその部署」ということはないんですね。
【Q3】「時期によってかなり忙しい」と聞くけど実際どう?
これは事実で、部署によって議会対応や予算編成の時期などは確かに忙しくなります。
主な繁忙期としては下記のようなものです。
部署・業務に関する状況
- 議会対応がある時期
- 予算編成の時期
- 税金徴収の時期
- 部署特有のイベント時期
ただし、これらはすべて一時的・一過性のものです。
「時期によって忙しい」というのはつまり、「1年ずっと残業地獄ではない」ということ。
ほとんどの部署では、年間を通じてバランスの取れた働き方が実現されています。
まとめ
特別区は、計画的な業務運営と恵まれた環境によって構造的に残業の少ない職場となっており、墨田区、江東区、渋谷区をはじめ、ほぼ残業習慣のないといえる区が数多くあります。
また、区ごとの差異も少なく、23区すべてが民間平均以下という好環境。
本調査結果や人事の声から、「特別区はホワイトな労働環境」といえます!
受験生の皆さんは、ネットや周囲の声に惑わされず、安心して目指していきましょう。
皆さんの努力が実り、希望区に入庁できるよう応援しています!
予備校概要
- プロコネクトは「特別区対策に完全特化」した予備校です。コンセプトは「日本で一番特別区対策に強い予備校」&「必要な指導を、必要なときに必要なだけ」。個別ニーズに応じた指導を提供し、受験生の合格力を一気に高めます。特別区を目指すなら、専門予備校プロコネクト!
- 特別区全般2024年12月24日【公式資料で判明】特別区はホワイト!残業時間が少ない理由【ランキング付】
- 特別区全般2024年12月21日【特別区Ⅰ類】1次試験の配点・選択科目・受験戦略を徹底解説!
- お知らせ2024年12月17日【同時販売】論文模範答案集&合格パック【特別区Ⅰ類】
- 特別区全般2024年12月8日【特別区】年収ランキング&独自マッピングで考える「本当にオトクな区」はどこ?