【特別区Ⅰ類】面接カードの書き方|合格者の記入例も紹介!
面接カードはどうやって書けばいい?
いつから作成すればいいのかな?
特別区Ⅰ類採用を受験するみなさん、面接カードの対策は万全でしょうか。
面接カードは第2次試験の面接で使用する大切な書類ですから、完成度の高いものを作成しなくてはなりません。
さらに、特別区の場合は受験申込みの段階で面接カードを提出しなくてはならないため、早めに作成に取りかからなくてはなりません。
そこで今回は、特別区Ⅰ類採用を受験するあなたに向けて、面接カードの書き方のポイントや注意点について解説していきます!
質問ごとに記入例も掲載しているので、参考にしてみてくださいね!
面接カードの質問内容は?
例年、面接カードでは下記の3つの質問(各250字以内)が出題されています(今年度も同じです)。
質問1 | あなたが特別区でどのような仕事に挑戦したいか、あなたの強みと志望動機も含めて具体的に書いてください。 ※面接の冒頭に3分程度でプレゼンテーションしていただきます。 |
質問2 | あなたが一つのことをやり遂げた経験を挙げ、その中で最も困難だと感じたことと、それをどのように乗り越えたかを教えてください。 |
質問3 | 目標達成に向けてチームで行った経験において、チームへの貢献につながったあなた独自のアイディアを、ご自身の役割とともに教えてください。 |
第2次試験は、この面接カードが面接官の手元にある状態で進んでいきます。
質問を見てみると、挑戦したい仕事や志望動機、これまでの経験など、しっかりと自己分析や自治体研究をしていないと書けないものばかりであることがお分かりいただけると思います。
【早めの行動がカギ!】オススメの作成スケジュール
面接カードはいつから作成し始めればよいのか?という疑問をお持ちの方も多いと思いますが、これについては提出時期からさかのぼって考えていくとよいでしょう。
まず、特別区Ⅰ類の面接カードは申込み(出願)の際に提出する方式となっています。
申込みの際に面接カードを提出するようになったのは2022年度からで、受験生からすると早めに動かなくてはならない点で準備が大変になったといえるかもしれません。
2024年度の受験申込期間は3月8日(金)~3月25日(月)ですから、どんなに遅くとも3月中旬までには提出することをオススメします。
できれば余裕を持って2月末までには完成させておき、申込期間は最終チェックのみにしておくとよいです。
受験生の中には、「申込期間は2週間もあるのだから、申込期間中に作成すれば間に合うのでは?」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、余程の文章力がない限り、2週間で完成度の高い面接カードを作り込むことは容易ではありませんし、第1試験が4月下旬に控えている中で、試験直前の大切な時期に面接カードを作っている場合ではありません。
以上を踏まえて逆算すると、オススメの面接カードの作成スケジュールは下記のようになります。
前年まで | 面接カードに記載するネタを棚卸しする |
1~2月 | 作成する・添削依頼を出す |
2月末~3月上旬 | 見直しする・完成させる |
書いたときには完璧だと思っていても、時間が経ってから見直すと粗が見えることは多いので、回答を一度作成したら終わりではなく、数日おいて読み返し推敲を重ねるようにしましょう。
また、自分一人で推敲を行うのではなく、公務員試験予備校などの講師に添削を依頼し客観的な評価を仰ぐこともポイントです。
講師は何十人、何百人と面接カードを見てきており、どこを修正すべきなのかが一目で分かるので、ぜひプロの力を借りてチェックしてもらってください。
面接の第一印象は「面接カード」で決まる!
プロコネクトではⅠ類採用向けの面接カード添削、経験者採用・氷河期採用向けの職務経歴書添削を提供しています。
文字数の調整から文章表現の修正まで、プロによる細やかな添削をぜひ実感してください。
※一つひとつの面接カードを丁寧に添削しているので、お急ぎの方は早めにお申込みされることをオススメします。
添削回数は無制限!
完成するまで何度でも添削依頼が可能です。
【必読】面接カード作成上の注意点
次に、面接カードを作成する上で注意すべきポイントを紹介します。
結論から書く
論文試験と同じように、面接カードも結論から記載します。
面接官から「で、結局何が言いたいのか?」と思われないように、冒頭で質問への回答をズバッと書きましょう。
面接官は一日に多数の受験生の面接カードに目を通すので、まとまりのない文章は残念ながら一目で分かってしまいます。
公務員を目指す者として、簡潔で分かりやすい文章を書く能力は必須ともいえるので、その力があることを面接カードで表せるようにしましょう。
この「結論から」というのは面接で実際に話す際にも役立つので、今のうちからしっかり身に付けておくとよいと思います。
制限文字数いっぱい書く
それぞれ240字以上は埋めることをオススメします。
論文試験のように「○○字以上」と指定があるわけではないので、それより少ないと不合格になるというわけではもちろんありませんが、「記述式の欄はきっちり埋める」という感覚はぜひ持っておきましょう。
その際、初めから250字におさめようとするよりも、まずは文字数を気にせずに詳しく書き、そこから250字になるように枝葉を落としていくイメージで添削を重ねるとやりやすいと思います。
また、読みやすくするためにスペースや改行を入れたい場合もあるかもしれませんが、システム上すべて詰めて記載しなくてはならないので注意しましょう。
入力方法にミスがあるとエラーで進むことができず、申込みを完了することができません。
「です・ます調」で書く
文体は基本的に、論文試験のような「だ・である調」ではなく「です・ます調」で記載します。
これも、「だ・である調」だと不合格になるというわけではありませんが、一般的に多くの受験生が「です・ます調」で記載するために「だ・である調」だと目立つ(良くない意味で)というのと、断定調は主張が強い印象を受けやすいというのが主な理由です。
また、文字数が足りないからか、「です・ます調」と「だ・である調」を混ぜて記載している方が毎年一定数見受けられますが、全体の文章は必ずそろえて記載するようにしましょう。
面接を想定する
面接カードを提出するのは受験申込みのときですが、実際に面接カードが使用されるのは2次試験(面接)のときであるため、提出してから面接までタイムラグが生じます。
提出時に「面接はまだ先だから、とりあえず今思いつくことを書いておこう」という安易な気持ちで書いてしまうと、面接時に突っ込まれて対応できないということが考えられます。
また、提出時の段階で「やりたい仕事」や「志望動機」などについてしっかりまとめておかないと、後が大変になります。
例えば「福祉に携わりたい」と記載して提出したけれども、面接までの間に心変わりしたので「まちづくりに携わりたい」と面接で話した場合、記載している内容と話している内容にズレが発生してしまい、面接官からは不信感を持たれてしまうでしょう。
そのため、面接カードの作成にあたっては、「この部分はこう突っ込まれるだろう」とあらかじめ想定しておくことや、各質問に関わる内容を早めに確定させておくことがポイントとなります。
予備のエピソードも用意する
特別区Ⅰ類の面接では、一つの回答に対して「他にはありますか?」と突っ込まれることがあります。
例えば「挑戦したい仕事」を問われて一つ答えた後に、「他に挑戦してみたい仕事はありますか?」と重ねて問われるという感じです。
「他には?」と問われたときに、「はい、他に○○にも挑戦してみたいと考えています」と答えることができれば、特別区について意欲的に勉強していることが伝わるでしょう。
もちろん、答えるからには他のことについても詳しく調べておく必要があります。
基本的に、各質問ごとの字数は限られているので、面接カードに記載するエピソードは一つずつに絞ることになると思いますが、「他のエピソードはありますか?」と問われたとき用に予備のエピソードも2つ程度は準備しておきましょう。
提出内容の確認・修正や一時保存はできない
面接カードの内容を無事に作り上げ、いよいよ提出するというときに最も注意すべきこととして、送信完了した面接カードは再確認や修正ができないという点が挙げられます。
受験申込期間内であっても、確認や修正をすることはできません。
面接カードはWeb上のフォームに入力して提出する形になっているので、必ず内容に間違いないがないことを確認してから送信し、入力内容を印刷等して残しておくことを忘れないようにしましょう。
また、入力フォームは30分経つと切断されてしまう(入力途中でも一時保存ができない)ので、事前にメモやWord、Excelなどに完成させた内容をコピー&ペーストして貼り付けるようにすると安心です。
【印象◎】受かる面接カードの書き方
作成上の注意点について理解いただいたところで、次に面接カードの質問に対する具体的な回答作成手順について見ていきます。
【質問1】最も大切な志望動機絡み!
質問1 | あなたが特別区でどのような仕事に挑戦したいか、あなたの強みと志望動機も含めて具体的に書いてください。 ※面接の冒頭に3分程度でプレゼンテーションしていただきます。 |
この質問は、特別区に対するあなたの志望度の強さや意欲をみようとしていると考えてよいでしょう。
聞かれていることを整理すると、下記のとおりです。
質問1で聞かれていること
- 特別区でどのような仕事に挑戦したいか
- 自分の強み
- 志望動機
これらの3つについて触れなくてはなりませんが、これらは当然バラバラではなく、すべて関連し合っていなくてはなりません。
例えば、「私は『特別区で〇〇の仕事に挑戦したい』です。そう考えた『動機』は△△です。その仕事をするにあたって、『自分の強み』をこのように活かしていけます」…というような流れです。
さらに詳しく見ていきましょう。
特別区でどのような仕事に挑戦したいか
例えば「災害に強いまちづくり」「地域コミュニティの活性化」「少子高齢化対策」など、自分が携わってみたい仕事について書いていくことになりますが、ここで重要となるのが特別区の業務内容や取組、課題などについてしっかり把握することです。
熱意を込めて自分がやりたい仕事を書いても、例えばそれが国家レベルの取組では、基礎自治体に対する理解が足りないと思われてしまいます。
また、例えば「特別区の○○の課題を解決したい」と書いていても、現状で特別区の課題とされていないことであれば、特別区職員への理解が足りないと判断されてしまうでしょう。
そのため、特別区ではどのような業務があるか、どのような取組が行われているかなどについて、しっかりと情報を集めていかなくてはなりません。
各区のホームページをただ眺めるだけではなく、ぜひ区役所や説明会に足を運んで理解を深めていくようにしてください。
情報収集を密に行っておくことで、面接カードの回答作成に活用できるだけではなく、面接にも役立てることができます。
先述したとおり、特別区の面接では「他にはありますか?」と突っ込まれることもあるので、面接カードに書く内容を集めて安心するのではなく、二の手三の手を準備するつもりで知識を仕入れておきましょう。
自分の強み
強みはどんな人にもありますが、自分ではなかなか見えにくいこともあります。
自信を持って「自分の強みはこれだ!」と言える方はよいですが、「よく分からない…」という方は次の3つを試してみてください。
- これまで周囲の役に立てたことや自分が楽しみながらやれたことから得意なことを考えてみる。
- 家族や友人などの身近な人に聞いてみる。
- 長所診断やストレングスファインダーを活用する。
このようにして自分を客観視し、「傾聴力がある」「コミュニケーション力が高い」「物事に地道に粘り強く取り組める」「状況を冷静に把握できる」…など、自分を一言で表すような強みを見つけていきましょう。
そして、その強みが「特別区で挑戦したい仕事」にどのような形で活かすことができるのかを考えます。
さらに、「その強みを身につけた過程」や「これまでにその強みをどう活かせたか」についても面接でよく聞かれるので、あわせて整理しておきましょう。
志望動機
志望動機では「なぜ他の組織ではなく特別区を志望するのか」を明確にしなくてはならないため、単に「公務員として人々に貢献したい」というようなどこでも使える理由では説得力に欠けます。
ただし、面接カードに記載できる文章量は限られており、かつ質問1では3つのことに触れなくてはならないことを踏まえると、実質書ける分量は100字前後が限界です。
具体的に書く必要がありつつも、細かすぎる内容まで触れることはできないので、志望動機の中で最も核となる部分のみを記載するようにしましょう。
例えば「地元である特別区に貢献したい」「イベントに参加したことをきっかけに区職員の仕事に魅力を感じた」などのように、志望動機を一言で言うと何か?を考えてみてください。
質問1の記入例
以上の手順を踏んで質問1の回答を作っていくことになりますが、完成形をイメージするために記入例を紹介します。
【質問1】記入例①
私は、子どもの貧困問題解決に挑戦したいと思っています。大学のボランティア部で〇〇区の子ども食堂の運営に携わりました。その中で、区内にも食事に困る子どもがたくさんいること、その背景として母子世帯の母親の非正規雇用率の高さがあることを知りました。貧困の連鎖が子どもたちの将来に悪影響を及ぼしかねないという危機感を強く持ち、こうした母子が安心して暮らせるよう貢献したいと考えて特別区を志望しました。ボランティアで培った傾聴力を活かし、住民の声に耳を傾けて区の施策に反映できる職員になりたいと思っております。(250字)
冒頭で、「子どもの貧困問題解決に挑戦したい」と明確に提示し、特別区との関わりも示しつつ、そう志すに至った「動機」を述べていますね。
仕事に活かせる「自分の強み」に触れて締めくくられており、上のポイントで解説したことが活かされた回答となっています。
【質問1】記入例②
私は、すべての人にとって住みやすい地域コミュニティづくりに挑戦したいと思います。大学で外国語学部に所属して留学生たちと話をする中で、彼らに必要な情報が十分に伝わっていなかったり、文化や習慣の違いから近隣住民とトラブルになったりしている例があることを知りました。外国人の流入が増えている昨今、これは喫緊の課題だと思い、特別区の職員としてこの問題に取り組みたいと考えるようになりました。自分の強みである語学力と留学経験を活かし、国籍問わず安心して暮らせる地域づくりに貢献したいと思っております。(245字)
これも記入例①と流れは同じですね。
挑戦したい仕事、強み、志望動機をうまくつなげていきましょう!
【質問2】困難な状況をどう打破したか?
質問2 | あなたが一つのことをやり遂げた経験を挙げ、その中で最も困難だと感じたことと、それをどのように乗り越えたかを教えてください。 |
この質問は、あなたが困難に直面したときにどう考えどう行動する人間なのか、特別区の職員として様々な課題解決に立ち向かえる人材かをみようとしていると考えてよいでしょう。
この質問を整理すると、聞かれていることは次の3つです。
質問2で聞かれていること
- 一つのことをやり遂げた経験
- その中で最も困難だと感じたこと
- それをどのように乗り越えたか
さらに詳しく見ていきましょう。
一つのことをやり遂げた経験
これまでの経験を振り返り、ゼミやサークル活動、アルバイトなどで、困難を克服して目標を達成した経験を書き出していきます。
あまり昔すぎる話を書くと「最近は何もないのか?」と思われる可能性があるため、大学生であれば大学生活や高校生活での経験、社会人であれば会社での経験など、ここ数年以内のエピソードを書くのがオススメです。
質問でも問われているとおり「困難を乗り越えた」という要素が必要なので、軽々とやってのけたエピソードはこの質問には適しません。
また、検定試験合格などのように一人でやるものでも悪くはないですが、どちらかといえば周囲と関わりながら努力した経験のほうが、特別区職員として求められる人材像に叶いやすくなるでしょう。
その中で最も困難だと感じたこと・それをどのように乗り越えたか
「一つのことをやり遂げた経験」をピックアップしたら、その経験をさらに深掘りしましょう。
何を目指す中でどのような困難があったのかを詳しく書き出します。
人によっては「困難と呼べるほどの経験をしたことはない…」と感じるかもしれませんが、何かを目指して努力した経験は誰しもあるはずです。
必ずしも華やかなエピソードである必要はないので、思いつくままに書き出してみましょう。
後ほど挙げる記入例のように、文章の書き方次第で困難をアピールすることは十分可能なので、不安な方は予備校などで講師に相談や添削を依頼してみるとよいと思います。
また、ここで大切なポイントが「どのように乗り越えたか」の部分を具体的に書くことです。
困難に対し自分がどのように考え、行動したのかを文字数が許す範囲で細かく書くことで、面接官にもイメージがわきやすくなります。
そして、一連のエピソードが「特別区職員としても活かせそうな経験だ」という印象を与えられるような構成を意識しましょう。
質問2の記入例
以上の手順を踏んで質問2の回答を作っていくことになりますが、完成形をイメージするために記入例を紹介します。
【質問2】記入例①
ボランティアで地域の子どもの居場所立ち上げに携わった経験です。近隣の一部の高齢者から「子どもの声がうるさい」という苦情が寄せられ、継続が危ぶまれていました。そこで私は、地域の高齢者への月2回の弁当お届けサービスと提携して、子どもたちによる弁当お届けを提案しました。弁当を届ける際に子どもたちが挨拶したり手紙を添えたりすることを続けるうちに、高齢者と子どもたちが顔見知りになり、苦情も次第に減りました。今では敬老の日などにも交流を行い、地域コミュニティの一つの拠点として認知されるようになりました。(248字)
【質問2】記入例②
結婚式場でのアルバイト経験です。初めは緊張してしまい、たくさんのボトルや皿を一度に運んだり、飲み物をスマートに注いだりすることがうまくできず、お客様に迷惑をかけ、店長にも強く叱られて落ち込みました。これを改善するため、先輩にコツを習って一緒に練習してもらうことや、自宅でも家族の協力を得て、声のかけ方やサービスのタイミングについてお客様目線でのアドバイスをもらうことを続けました。その結果、サービスを褒めていただけることが増え、今では新人アルバイトの指導役を任されるまでに成長することができました。(249字)
特に2つ目のアルバイト経験はそれほど大きな出来事ではありませんが、このくらいのエピソードでも書き方によっては十分良いものに仕上がります。
あなたが困難に負けずに立ち向かって乗り越えた経験を、記入例の流れにあてはめて書いてみましょう。
【質問3】他者と協力する姿勢
質問3 | 目標達成に向けてチームで行った経験において、チームへの貢献につながったあなた独自のアイディアを、ご自身の役割とともに教えてください。 |
この質問は、周囲と協働して仕事ができる人材かがみられていると考えてよいでしょう。
整理すると、聞かれていることは次の3つです。
質問3で聞かれていること
- 目標達成に向けてチームで行った経験
- チームへの貢献につながった独自のアイディア
- 自分の役割
さらに詳しく見ていきましょう。
目標達成に向けてチームで行った経験
「チーム」というとスポーツなどを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、ここでは「集団」「仲間」という意味で捉えれば問題ありません。
これまでの経験を振り返り、ゼミやサークル活動、アルバイト、会社などで、共通の目標に向かって周囲とともに努力した経験を書き出していきます。
これも質問2のように、ある程度の困難を乗り越えて目標を達成したというエピソードにしたいので、単に「仲間と楽しく頑張った」という話で終わらないように注意しましょう。
例えば「サークルで全国大会出場を果たした」「ゼミで他大学との共同研究を成功させた」など、一言で成果の分かるエピソードが使いやすいと思います。
チームへの貢献につながった独自のアイディア・自分の役割
「貢献につながった独自のアイディア」と言われると、「そんなにすごいアイディアは出していない…」と困ってしまう方も多いかもしれません。
しかしこれは、今まで誰も考えつかなかったアイディアや華々しいひらめきが求められているわけではありません。
そのため、ここでは「自分で考えたアイディア」と解釈し、目標を達成するためにあなたが考え実行したことを具体的に書くことができれば問題ありません。
また、チームにおける自分の役割については、どのようなポジションでどのような貢献をしたのかについて触れるようにします。
「ゼミ長」や「副部長」など、分かりやすい役職があったのであればそれを記載し、特に役職と呼べるものがなかったのであれば「調整役」「リーダーのサポート」など、チーム内での立ち位置が分かるように記載すればよいでしょう。
よく「役職がついたことがない…」と悩む方もいますが、ここで問われているのは「あなたがどのようにチームに貢献したのか」なので、質問のとおり「役割」について書いていればOKです。
質問3の記入例
以上の手順を踏んで質問3の回答を作っていくことになりますが、完成形をイメージするために記入例を紹介します。
【質問3】記入例①
大学の混声合唱団での経験です。部では男性部員が減り、廃部の危機に陥っていました。そこで私は企画運営責任者として、典型的な合唱曲だけではなく人気のポップスをアカペラで披露することを提案しました。数チームに分かれて数曲を練習し、大学構内でミニライブを開いたり、地域のイベントステージで披露したりするうちに、「かっこいい」「やってみたい」という入部希望者が増え、男性部員の人数も回復しました。その後もクラシックとポップスのバランスの取れた活動を心がけ、活気あるサークルづくりに貢献することができました。(248字)
「サークルの存続」という目標に対し、「企画運営責任者」という立場で、部員獲得のアイディアを提案・実行した経験をまとめたものです。
求められている条件を満たし、アイディアとその実行結果が具体的に述べられているのが分かると思います。
【質問3】記入例②
大学のテニス部の目標はインカレ出場でしたが、目標達成のためにハードな練習が続いていたことが部員の心身の疲弊を招き、とげとげしい雰囲気になっている状態でした。私は、楽しく和やかな雰囲気づくりも必要だと考え、ムードメーカーとして定期的なレクリエーションを企画・運営し、笑顔を増やすべく部内の融和に努めました。その結果、練習でも前向きな声かけが増え、「楽しんで勝つ」というムードが醸成されていきました。インカレ出場には結局届かなかったものの、「おかげで部の雰囲気が明るくなった」という評価をいただきました。(250字)
このように、最終的に目標達成が叶わなかった経験でも問題ありません。
ただし、そこに至るまでの過程であなたなりのアイディアを出して集団に働きかけたこと、それによってよい結果を生んだことを書きましょう。
まとめ
今回は、特別区Ⅰ類の面接カードの書き方のポイントについて解説しました。
例文も紹介したので、回答を作成するイメージも掴めたのではないでしょうか。
また、質問への回答作成にあたっては、自分の経験を棚卸ししたり、特別区の現状や課題について調べたりと、なかなか時間がかかることもお分かりいただけたことと思います。
今のうちに面接カードの作成をしっかりしておけば、本格的に面接の練習に入ったときに格段に対策がしやすくなるので、ぜひ計画的に取り組んでいきましょう!
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